エピジェネティクスとは? | ||
エピジェネティクスと疾患 | ||
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Hpa II認識部位のゲノムでの分布と数 | ||
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MIAMI法のプロトコール |
問い合わせ先 群馬大学生体調節研究所附属 生体情報ゲノムリソースセンター 畑田出穂 hatada@gunma-u.ac.jp |
ゲノムプロジェクトによって遺伝子のことが良く調べられるようになり遺伝子の塩基配列の変化(変異)が様々な疾患を引き起こすことが調べつくされていきました。しかしながら、塩基配列の変化だけでは説明できない疾患があることがわかってきました。最もよくわかっている例は癌です。癌はこれまでに多くの癌抑制遺伝子や癌遺伝子の塩基配列の変化で引き起こされことが知られています。しかしそれだけでなく、実は癌抑制遺伝子がDNAのメチル化により働かなくなることで引き起こされる癌があることがわかってきました。さらに、癌の種類によっては塩基配列の変化よりもDNAメチル化によって引き起こされる場合が多いものがあることがわかってきました。このことを利用してアザシチジンなどの脱メチル化剤が抗がん剤として用いられつつあります。 |
癌以外の疾患ではエピジェネティクスの関与はまだはっきりわかっていませんが、様々な状況証拠から関与が示唆されています。その例の一つが統合失調症です。ヒトの統合失調症の患者の脳では reelinという遺伝子がメチル化され働かなくなっていることが知られています。マウスにメチオニンを過剰に投与すると統合失調症様の行動を示しますことが知られていますが、おもしろいことにreelin遺伝子がメチル化され働いていないことがわかりました。またこの症状はバルプロ酸ナトリウムを投与すると reelin遺伝子が再び働くようになり改善されることが報告されています。 このほか自閉症、糖尿病など様々な疾患でエピジェネティクスが関与していることが示唆されています。 |
その他のエピジェネティクス関連疾患 |
・Beckwith-Wiedemann症候群 |
・Prader-Willi症候群 |
・Angelman症候群 |
エピジェネティクスと疾患 |