堀居助教のCRISPR/Cas KOマウス作製法の論文がScientific Reports誌に掲載されました

CRISPR/Casゲノム編集法は1年前に開発されたゲノム編集法で、この方法を使えば標的DNA配列を含む短いRNA(gRNA)とCas9というバクテリア由来のDNA2本鎖切断酵素だけで、どんな配列のDNAでも配列特異的に切断できます(図1)。この方法を用いてgRNAとCas9を受精卵にインジェクションすることによりノックアウトマウスが作製されるようになりましたが、どのようにしてインジェクションして作製するのが効率が良いかは検討されていませんでした。今回私たちは、国立循環器病研究センターの荒井室長と共同で(1)前核へDNA、(2)前核へRNA、(3)細胞質へRNA、の3通りのインジェクション方法を検討しました。その結果、細胞質へRNAをインジェクションするのが、発生率(図2)、ノックアウトの効率(図3)ともに最も効率が良いことを発見しました。今後、このインジェクション方法により効率よくノックアウトマウスを作製できることが期待されます。この成果は2014年3月28日発行の科学誌Scientific Reports誌に掲載されました。

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